陪審員2番のあらすじと感想

陪審員2番のあらすじと感想

主人公の ジャスティン・ケンプ は、妻の出産を間近に控えた穏やかな生活を送るタウン誌の記者。ある日、彼のもとに陪審員召喚状が届き、殺人事件の裁判の陪審員として選ばれることになります。

その事件とは、交際相手の女性が、バーを出た後、丘の道から橋のそばの川で遺体として発見されたというもの。被告となった男性は、彼女を追いかけて車で運転、暴行を加えて殺害したという検察側の主張が提出されていました。

裁判が進む中、ジャスティンは事件の内容を聞きながら、ある違和感を覚えます。自身がその夜、バーに行き、帰路に車を運転していたこと――「何かを轢いたかもしれない」と感じた記憶があったのです。しかし、彼はそれを「鹿だったかもしれない」と思い、そのまま帰宅していました。

やがて彼は、「もしかしたら自分がこの事件と深く関わっているのではないか」という恐るべき事実に直面します。陪審員として「被告に有罪/無罪」という重大な判断を下す立場である一方、自分自身が真犯人かもしれないというジレンマに陥るのです。

陪審員室での議論、法廷での証言、そしてジャスティンの内面に立ち上る良心の声。彼は、被告を有罪にすることで自分の罪を隠し通すのか、あるいは真実を告白して人生を賭けるのか――その究極の選択を迫られていきます。

海外と日本では裁判の流れがだいぶと違う者なんだなとおもいました。

逮捕から裁判までの流れ
https://justus-law.jp/criminal/111/

正義と良心のはざまで揺れるサスペンス

『陪審員2番』は、静かな緊張感に満ちた法廷サスペンス。殺人事件の裁判をきっかけに、“裁く側”に立つ陪審員が自らの良心と向き合う姿が丁寧に描かれています。ニコラス・ホルト演じる主人公の葛藤がリアルで、「もし自分ならどう判断するか」と何度も考えさせられました。派手な展開はないものの、正義と責任の重さを静かに突きつける構成は見事。判決後も心に余韻が残り、人間の弱さと誠実さの両面をじっくり噛み締めたくなる作品でした。


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